HNXgrepの設定オプション(Ver1.3)

HNXgrepは、画面右上[設定/ヘルプ(H)]メニューの「設定(O)」などをクリックすると、設定オプションウィンドウが表示され、各種機能の詳細設定を行うことができます。
この記事では、設定オプションによりどのようなカスタマイズが出来るかを紹介します。

設定オプション画面は以下の6タブ構成となっています。

「検索」タブ

検索パフォーマンスに影響する設定(→紹介記事参照)や、
検索対象とするファイルの種類で「テキストのみ」以外を指定した場合の動作設定が行えます。

〜〜MB以上のファイルは検索スキップ

検索に時間がかかるので検索対象外とする巨大ファイルのサイズ境界値を、変更できます。
→検索対象とするファイルのサイズが大きめの場合、調節してください。

事前走査設定

検索開始前にあらかじめ検索対象ファイルをHDDから読み込んでおくか否かを、設定できます。
→すべてONでも、画面上での検索条件入力といった操作にはほとんど支障を及ぼさないはずですが、PCが非力な場合/検索開始前から頻繁にディスクアクセスするのがいやな場合は、各項目のチェックをOffにしてください。

バイナリ検索設定

ファイル種類「バイナリ含む」で検索を行う場合、設定オプション画面にて指定された文字コードの文字列を、バイナリファイルから探し出します。(ただしJavaのclassファイルについては、常にUTF-8の文字列を探し出します)
Windowsのexeファイル内を検索するときなどは、「ShiftJIS相当」を指定するほうが無難かもしれません。

Office等検索設定

※HNXgrepと同一フォルダに「xdoc2txt.exe」を配置(または、別フォルダに配置し、xdoc2txt.exeの配置先パスを指定)した場合のみ、設定できます。「ダウンロード」のアンカーから最新版のxdoc2txtを入手してください。

ファイル種類「Office等含む」で検索を行う場合、検索対象ファイル種類拡張子にチェックが入っている拡張子のファイルは、xdoc2txtによりテキストを抽出した上で検索を行います。
xdoc2txtの起動オプションは、xdoc2txtのバージョンに応じ適切なオプションが指定され、グレー文字で表示されています。(Unicode対応版xdoc2txtを配置していれば、Unicodeでテキストを抽出します)

→特定のファイルをテキスト抽出対象/対象外としたい場合、起動オプションをカスタマイズしたい場合には、設定を変更してください。
なお初期状態では、HTMLファイルは(htmlタグ除去前の内容を検索対象とするため)あえてチェックOffとなっています。

→HNXgrepは、xdoc2txtのiFilter検索機能にも対応しています。iFilterで検索したい種類のファイルがあれば、該当ファイル用のiFilterをインストールのうえ「以下の拡張子はiFilterを使用(i)」チェックをONにし、拡張子を入力してください。


「条件入力」タブ

検索条件の「対象(パス指定)」「ファイルマスク」「キーワード」のプルダウンコンボボックス、および「フィルタ」の設定ができます。

入力フォント

カスタマイズできます。初期設定では、正規表現メタ文字の視認性を確保するため、通常時はプロポーショナルフォントが、正規表現ON時は等幅フォントが指定されています。
→検索条件にサロゲートペア文字を指定する際には、メイリオなどのサロゲートペア対応フォントを指定してください。

履歴保持数

プルダウンに保存される履歴数がカスタマイズできます。
→履歴をたくさん保持したい場合は増やしてみてください。
なお、「ワイルドカードなどのオプション設定も復元」をONにすると、プルダウンからキーワード履歴を選択すると、そのキーワードを使用して検索した際のオプション設定も復元されます。

フィルタ

HNXgrepでは、検索対象パス指定において、特定のサブフォルダ・ファイルを検索対象外(もしくは特定のフォルダ・ファイルのみ検索対象)とする「フィルタ」を指定することができます。このフィルタの設定もカスタマイズが可能です。

→フィルタは、WinMerge用のフィルタ形式ファイル(*.flt)がそのまま取り込めるようになっています。出来合いのフィルタファイルを入手し、「追加」ボタンをクリックして取り込みを行ってください。
(フィルタ設定のカスタマイズ画面はありません・・・とりあえずフィルタの名前のみメンテナンス可能です)
→フィルタを自作する場合は、以下のような内容をテキストエディタで編集し、拡張子「.flt」で保存の上取り込んでください。

## 「##」で始まる行、行内の「##」以降の部分はコメントです
## name: (フィルタの名前を設定)
## desc: (フィルタの説明文を設定)
## def: (指定フォルダ・ファイルを除外する場合「include」、
##       指定フォルダ・ファイルのみ対象とする場合「exclude」)
name: ソース管理FL除外
desc: svnなどのソース管理ディレクトリ/ファイルを除外して検索します
def: include
## f: (指定ファイル名の正規表現。複数行設定可)
## d: (指定フォルダ名の正規表現。複数行設定可)
f: \.(vs[sp])?scc$  ## Visual SourceSafe files
d: \\\.svn$ ## Subversion working copy
d: \\cvs$   ## CVS control directory


「結果表示」タブ

検索結果の一覧表示・プレビュー表示に関する設定ができます。

一覧/プレビュー表示分割幅

検索ウィンドウのサイズを縦方向に広げたりした場合に、どの表示欄のサイズを固定するか(あるいは比率どおりに広げるか)カスタマイズできます。

表示フォント

表示フォント・文字サイズ・文字色・表示スタイルがカスタマイズできます。
サロゲートペア文字を表示できるようにする場合は、メイリオなどのサロゲートペア対応フォントを指定してください。

一覧表示の「標準コピー動作」

一覧右クリック「コピー」を実行したときの動作をカスタマイズします。
→「形式を指定してコピー」の6種類のコピー形式から選択できます。
→なお、「形式を指定してコピー」メニューの各項目を右クリックすることでも、既定のコピー動作を変更できます。

一覧表示の「TSVコピー/出力時のTAB展開幅」

TSVタブ区切り形式のコピーは、一覧表示内容の全列をタブ区切りでコピーします。
その際に行テキスト内容に含まれるTAB文字は、指定した個数分のスペースに展開してコピーされます。

プレビュー表示の「Tab表示幅」

ファイル内のTab文字は、プレビュー表示欄では指定されたTab表示幅どおりにインデント表示されます。
ただし、プレビュー表示フォントが等幅フォントではない場合はインデントがまちまちとなってしまいます。またフォントサイズが3の倍数ではない場合、インデント位置が微妙にズレてしまうようです。ご了承ください。

プレビュー表示のTab表示幅「スペースに展開」

チェックONの場合、ファイル内のTab文字をスペースに置き換えた上で表示します。(プレビュー表示に利用しているGUI部品の挙動の関係で、若干表示が高速化されます)
なお、プレビュー欄の表示内容を選択・コピーした際には、チェックOFFの場合はTAB文字はTABのまま、チェックONの場合はスペース置換後の内容で、それぞれコピーされます。

即時全行プレビュー上限

ファイルの読み込み・プレビュー表示に時間がかかりそうなファイルについては、全行プレビュー表示を行わず、合致行1行のみを表示するように設定できます。

→PCの性能に応じて設定変更してください。
→全行プレビューを常時Offにする場合は、プレビューメニューの「常に全行プレビュー」チェックをOffにしてください。

「外部ビューア」タブ

一覧表示行をダブルクリックしたときなどに起動する外部ビューアを設定できます。
(起動するビューアの種類は、選択したファイルに応じて適切なものが自動選択されます)


「...」ボタンをクリックするとファイル選択ダイアログが表示されます。起動するアプリケーションを指定してください。(exeファイルをDrag&Dropすることでも指定できます)
テキストエディタについては行指定・桁指定オプションも指定可能です。以下のエディタについては、exeファイルを指定すると、行指定・桁指定・読み取り専用オプションも自動設定します。

エディタ名 内部Unicode対応 備考
TeraPad × 桁指定未対応
NoEditor系 × 桁指定・読み取り専用指定未対応
xyzzy
秀丸エディタ
サクラエディタ ○(Ver2以降)
Mery
gPad ○(Ver2以降) 桁指定・読み取り専用指定未対応
notepad++

※内部Unicode対応ができていないテキストエディタは、ShiftJISで表現できない文字が正しく表示できません。○がついているテキストエディタの使用をお勧めします。

テキストエディタ以外に、バイナリエディタ(バイナリファイルの内容確認やテキストファイルの文字コード化け調査で効果を発揮します)、画像表示/編集ツール、zipアーカイバ(zip・jarファイルなどの内容確認に、Explzhなど即時解凍せずに内容を閲覧するアプリケーションがお勧めです)も設定できます。

ダブルクリックなどで起動する(標準で使用する)テキストビューアは、「既定外部ビューアにする」チェックボックスのほか、メイン画面左下のビューア切り替えメニューから切り替えできます。

また、「送る」メニューからは、ファイルの種類に関わらず、設定したビューア全て+Windowsの送るメニューに登録されているアプリケーションへ、ファイルを送ることができます。
一覧表示行をほかのアプリケーションへDrag&Dropすることもできます。

「その他」タブ

起動ショートカット

それぞれのチェックボックスをONにすると、デスクトップ等にHNXgrepのショートカットファイルを作成します。
チェックをOffにすると、ショートカットファイルを削除します。
既にショートカットファイルが存在しているもののリンク先が正しくない(起動しているHNXgrepのフルパスと一致しない)場合は、上図のように網掛けチェックで表示されます。

ハッシュ一括算出

ファイルハッシュを一括で算出・一覧表示するおまけ検索モードの設定です。
ハッシュアルゴリズムを、MD5SHA1・SHA256・SHA384・SHA512から選択できます。
grepツールになぜこんな機能があるんでしょうね・・・・多分作者本人以外にはまったく需要がないとは思いますが、大量のファイルから中身がいっしょのファイルを探し出すときなんかに意外と重宝します。